徒然日記 〜日々出会う本や映画〜

現代でも落語を楽しんでもらう工夫/立川志の輔師匠『牡丹灯籠』

こんにちは!
上杉惠理子です。

台風13号が迫る2018年8月7日。

お誘いいただき立川志の輔さん落語会へ、夏の下北沢 本多劇場に行ってきました。

志の輔さんといえば、ためしてガッテンでおなじみ。超有名な噺家さんのおひとりです。

夏の下北沢での志の輔さんの演目はこの11年間毎年『牡丹灯籠』!

日本の三代幽霊といえば…
お皿を数える番町皿屋敷のお菊さん
四谷怪談のお岩さん

そして、いちばん影がうすい(←失礼!笑)
牡丹灯籠のお露さん。


死んでしまった美女お露さんが恋い焦がれた美男 新三郎のもとへ毎夜 牡丹灯籠を持ってカランコロンと幽霊になっても通い詰める…

という怪談話として落語はもちろん、歌舞伎や文楽やたくさん舞台化されてきたお話。

ですが、11年前に志の輔さんがこの牡丹灯籠の作者である、幕末〜明治の落語家 三遊亭圓朝の全集で牡丹灯籠を読み直してみたら…

実は、牡丹灯籠

お露さんと新三郎の話は全体の ちょこ〜〜っとで怪談話を超え  30時間にもおよぶ複雑な人間関係を描いた超大作だった…!

志の輔さんもびっくりした牡丹灯籠の全体像を広〜く聴かせてくれるのが志の輔さんの夏の本多劇場なのです。

第1部は、パネルを使って後半の落語がわかるように講義形式でわかりやすく話してくくださって

第2部は、ばっちり落語。

あまりの世界観の大きさに圧倒されました…!

3時間10分、60歳を超えてひとりで演じきる志の輔さんにも圧倒……!

この大作を、明治初期のあの時代に創った三遊亭圓朝の想いは何だったのだろうとしみじみ浸りながら帰ってきました。

さらに、WEBの青空文庫で三遊亭圓朝のながーい牡丹灯籠の台本を読むことができるのですが(なんて便利な世の中!)

読んでみたら私が聴いてきた内容と、順番がぜんぜん違うのです…!!

志の輔さんはその全集の通りの順番ではなく、私たちにわかりやすいようにいろんなエピソードを組み替えているんですね。

そのことに気づいて…特に第一部はあんなにサラリと軽くお話くださったのにすごく練った上で、だったんだなと、とてもとても勉強になりました。

…ますます落語が好きになる!

浅草の寄席にみんなで
行ってこようかしら^^


上杉惠理子


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