こんにちは。
上杉 惠理子です。
2017年9月4日から7日まで、母と北海道を旅してきました。
滞在2日目に、北海道の東側、十勝・帯広エリアのガーデン
- 十勝千年の森
- 真鍋庭園
- 十勝ヒルズ
- 紫竹ガーデン
と4か所をまわってきました。
北海道というと7月上旬の富良野のラベンダーが有名なのですが、9月上旬のこの時期も素晴らしい。カラッとした空気の中、目の前の山々の稜線が青空に映え、ダリア、サルビアなどたくさんの花を楽しめます。
そのうちの一つ、帯広駅の南方にある
紫竹ガーデン
をご紹介したいと思います。
紫竹ガーデンは、個人所有の観光庭園です。個人のお庭でありながら、約1万8,000坪の土地(東京ドーム1個よりちょっと大きい広さ!)に季節の花が咲き誇ります。
紫竹ガーデンは 日本国内はもとより世界中から年間10万人が訪れる、北海道・とかちの観光に今や欠かせない存在です。
私が今回の北海道旅でお会いしたかったのが、紫竹ガーデンをつくられた紫竹おばあちゃんこと紫竹昭葉(しちく あきよ)さん。
紫竹ガーデンは、お花大好きな紫竹おばあちゃんが「子どもの時にあったような花いっぱいの野原をつくりたい」という思いで始めた場所なのです。
63歳からガーデンづくりを始め、来年30周年を迎えるのでもう90歳を超えている方。
運が良ければ会える、と聞いていましたが本当にお会いできました^ ^
ちょうど併設のレストランで新しいアイスクリームの試食をされていました^ ^
紫竹おばあちゃんは一目見ればすぐにわかります。
お花柄のお洋服に赤やピンクでお花がついたかわいい帽子。メイクもばっちりネイルもばっちり。これが紫竹おばあちゃんの変わらないスタイル。
この日、私がきものでお声がけをすると
「あら、お稽古?え?おきもので観光にいらしたの?」
「これは何のきもの?ウールなの?袖丈は一尺三寸?」
「可愛いわねぇ。こんなにかわいくちゃお花も恥ずかしがってるわよ」
と、きものにも興味津々でした^^
紫竹おばあちゃんご自身が、庭を彩るお花のお仲間のような方だなぁと思いました。
おしゃれに年齢は関係ない。装う人の自身の人生を彩り、会う人の心までも明るく照らすのですね。
紫竹おばあちゃんの物語は『87歳 紫竹おばあちゃん 幸せの花園』という本に詳しく書かれています。
紫竹おばあちゃんは大好きな花いっぱいの庭をつくりたい、小さい頃に遊んだような野花いっぱいの原野を作りたいと63歳のときに広大で何もない牧草地を手に入れます。
実はその7〜8年前、大好きな旦那様を心筋梗塞で突然亡くしたそうです。
紫竹おばあちゃんを心から愛し、全てを受け止めてくれた方だったので、亡くなってから7〜8年、まさに泣いて暮らしたそうです。
そんな暗い時期を脱したのが娘さんの言葉。
お父さんは「お前たちのお母さんは太陽のような人だ」と言っていたのに…
その言葉を聞いて、ハッとした紫竹おばあちゃんは「私には花がある」と思い出し、ガーデンをつくる夢をもったそうです。
当初は3人の娘さんをはじめ、ご家族・ご親戚、みんな大反対!!ですが、おばあちゃんの想いが本気・本物だとわかり少しずつ応援されるようになったとのこと。
そこから約30年。
たくさんのご苦労を乗り越え、約1万8,000坪の土地を、日本国内はもとより世界中から年間10万人が訪れるガーデンに生まれ変わらせました。
紫竹ガーデンはこの東京ドーム約1.3個分の広さで無農薬有機農法を実践されています。
土地は未来からの借り物だから
と、おばあちゃんが語ります。
土地の権利を持ってガーデン作りをしているけれど未来永劫、自分たちのものではないから、と。
農薬を使わないので、ガーデンにはモンシロチョウを始めたくさんの虫や生き物がいます。
おばあちゃんがガーデンを案内するといろんな花びらや葉っぱを「食べてみて」と、「試食」させてあげられるそうです。これも農薬を使っていないからできること。
実は北海道は、ガーデンにぴったり。
冬の寒さで花に悪い菌や虫が死に、十勝晴れと言われる日光が雪に反射し、その強い光が木々を消毒する。
雪がたっぷりの水分を土に補給する。
そして雪が溶けると、クロッカスの芽が吹き出す。
だから北の大地 北海道は地球に優しいガーデン作りに適しているのだそうです。
紫竹おばあちゃんの今の夢は、北海道を世界中の人が集まるガーデンアイランドにすることだそうです。
この本で紫竹おばあちゃんのエピソードを読んで紫竹ガーデンでの写真を見返すと全く違うものに見えてきます。
私は和装イメージコンサルタントとして、着物で日本女性の美しさを引き出すシゴトをしています。
突き詰めて考えていくと私が実現したい美しさ・社会は
生きとし生けるもの全てが、それぞれの美しさを開花させられる社会。
ただ着飾るのではなく、一人一人が持つ魅力や特徴を引き出し活かす美しさを大切にしたい。
そうすると全員、美しさが違う。
そして、もっと言えば人間だけでなく、動物も、花も、樹々も山々も、海も、全ての生命がそれぞれの美しさを開花させられる社会にしたい。
全ての生命が美しく在れる社会は必ず、平和だから。
暴力や破壊があれば美しくは在ることはできないから。
紫竹ガーデンで、一つ一つの花たちの美しさに感動し、おばあちゃんの夢に触れ、私が目指す美しさとは何か改めて感じることができました。
紫竹ガーデン、北海道旅の際にはぜひ足を運んでみてください^^
▼紫竹ガーデン
http://shichikugarden.com/
上杉 惠理子
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