徒然日記 〜日々出会う本や映画〜

江戸時代の人々の生き様に学ぶ/映画『HOKUSAI』

こんにちは。上杉惠理子です。

前から見たい見たいと思っていた映画を見てきました♪

江戸時代の浮世絵師 葛飾北斎を描いた映画です^^

葛飾北斎はたくさんの伝説的エピソードがあるそうで、一部を挙げると…

  • 生涯で描いた作品3万点以上
  • 70歳で富嶽三十六景で大ブレイク
  • 平均寿命50歳程度の時代に90歳と長寿
  • 亡くなるときに「あと5年あれば本物の絵師になれた」と言いのこす
  • 引越し90回、名前も30回変える
  • ゴッホやモネなどヨーロッパのアート界が北斎の影響を受ける
  • 『LIFE』誌「この1000年で偉大な業績を残した人物100人」において日本人で唯一選出
  • 日本の新しいパスポートに北斎の波が描かれる
  • 新1000円札の裏デザインにも北斎の波が採用

…と今もなお大きな影響を残す葛飾北斎。

ですが、庶民の出身で、若い頃の記録はとても少ないそう。

様々な資料調査をされ駆け出しの頃から80代までの北斎の生涯を通して描いた初めての映画作品がこの『HOKUSAI』です。

主演の柳楽優弥さん、田中泯さんをはじめ俳優陣が素晴らしく、吉原遊郭の美術デザインやSOUSOUが協力した衣装も素敵。

一年公開を延期し、今年5月28日に公開。1ヶ月以上たってしまったので、映画館ではもう無理かなぁと思っていたのですが…劇場で見れて本当に良かったです!!

素晴らしいシーンがいっぱいあり、今もこの文章を書きながらどれをお話ししようかなと迷っているのですが。

阿部寛さんが演じた、蔦屋重三郎が最高にカッコ良かった♪♪

北斎をはじめ浮世絵師とは、版画である浮世絵の下絵を書く人のこと。

浮世絵というと現代ではこの浮世絵師ばかりが有名ですが、浮世絵師から絵を買い取り、いつ発売するか、すり方をどうするか?などを決めるのは版元さん(現代の出版社ですね)。そして、木版画を彫る人や摺る人など他にたくさんの人が仕事をしていました。

蔦屋重三郎は当時、自分で新しい版元「耕書堂」を立ち上げた人。

新しい版元だったので、有名な絵師や著者にお願いして作品を書いてもらうよりも、喜多川歌麿や東洲斎写楽、駆け出しの北斎など自分で新しい才能ある人を見つけ育てたコンテンツ・プロデューサーでした。

映画では蔦屋重三郎の言葉がどれもカッコよくて…❤️

町人文化が花開いた江戸時代ですが、風紀を乱し将軍の権威も脅かしかねないと幕府が弾圧を繰り返していた時代でもありました。

映画冒頭、幕府役人が重三郎の店に押し入り、店先で作品を浮世絵や本たちを燃やすシーンがあります。

役人たちが立ち去り、ぐちゃぐちゃの店内で重三郎の言葉。

全くありがてえもんだ、出る杭は打たれるってな。つまりうちが江戸で頭一つ抜けた版元だってお墨付きを貰えたってことだ。

『HOKUSAI 』より

…カッコいい!!!うーん。。文字だけでは伝え切れないのが残念!

ほんっと力強く、前向きな声、言葉でした。映画見て!!笑

ちょうど6月に発売になったこちらの本『江戸式マーケ』では江戸時代の天才起業家12名が紹介されていまして、あの三井越後屋 三井高利の次、二番目にこの蔦屋重三郎が登場します。

蔦屋重三郎がどんな人だったのか、版元とはどんな存在だったのか。映画『HOKUSAI』の予習/復習としてとてもとてもおすすめです!

この本には、現代のTSUTAYA/蔦屋書店との関係性についても載っています。蔦屋重三郎と現代のTSUTAYAには直接の血縁等はないそうですが、不思議なほど業態も考え方も似ています。

私、子どもの頃から歴史が好きですが、特に江戸時代が好きなんですよね。

太平の世とは言いますが、飢餓や病気、火事など生き抜くことは簡単ではなく、幕府権力のもとで自由も制限されていた。

ですが、そんな中でも江戸の町人も、地方の農民たちも、日々の暮らしに工夫を重ね、楽しみを見出していた。

そういう江戸時代の「普通」の人々の力強く生きたエピソードが大好きです^^ 

映画『HOKUSAI』私はとっても好き❤︎ 気になった方はぜひご覧あれ!

上杉惠理子


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