徒然日記 〜日々出会う本や映画〜

「わざわざ」斬る仕事に込められたもの/小川真央<夜展>

こんにちは。上杉惠理子です。

すごい展覧会がやっていると聞いて、観に行ってきました。

小川真央 <夜展>

2023年3月17日〜4月12日
カフェバー アウルセカンドフロア
東京都渋谷区幡ケ谷2丁目47−11田口ビル2F
(営業17時-2時・木曜定休)

会場は東京の新宿から2駅、幡ヶ谷駅にあるカフェ&アート&バー アウルセカンドフロアさん。名前の通り、階段を上がった2階にあります^^ 

切り絵というと、一枚の紙を切り抜く単色のイメージですが、小川さんの作品は絵の具や光を取り入れ、美しい作品が店内にずらりと飾られています。

ひとつひとつ作品を見て、あれれ?と思ったのです。

切り絵ですから、一枚の紙を切り抜いてつくる作品です。それは頭でわかってる。でもさ、この電線の細さ、蔓の細さ… 本当に紙なの?!

近くに寄ると… 確かに切り絵だわ。。

さらに、文字も切り抜くのです。 

目線は影に行く…

 … やばくない??

ゴシック体ではなく、、明朝で彫り抜く…!

私が伺ったとき、ちょうど小川さんご本人が在廊されていて、お話をお聞きすることができました。

どうやって作っているかというと、大きな紙に絵や文字を下書きして、その下に本番用?の紙を置き、細い刀で2枚一緒に切り抜いていくそうです。

「切り絵」より「斬り絵」

ひと斬り、ひと斬りに覚悟をこめて切っていく。

ただこの絵面を見せたいなら、紙に直接描けばいい。
言葉だって、書けば読める。

でもわざわざ切る。斬る。

書くだけでなく彫って読ませる…むしろ、影で読ませる…

そうすることでしか伝えられない何かが小川さんにある。私自身がそれを受け取れているかはわからないけれど、何かあると感じます。

小川さんの作品を見ながら思い出したのは、織の着物たちでした。

大島紬や結城紬の着物は、先に糸に柄を入れて、機織りで布に織り上げるときに柄合わせをして絵を描く、という技法で作られたものがたくさんあります。

『教養としての着物』の第5章でもご紹介した、西陣で織られた源氏物語絵巻も、何色もの糸であの絵巻を織り上げた。

そうしたとんでもない織の着物や帯を見ると、布にしてから柄を描き入れる「染め」をすればいいじゃないか、とも思うのです。

でも、わざわざ「織り」でやる。

作家さんたちが本当に伝えたいことは、絵や文字の言葉ではなく、その奥の表に現しきれない見えない何かなのかもしれません。

小川さんの作品、ぜひリアルで観て、感じてみて欲しいなと思います。

〜4月12日まで開催♪
小川真央<夜展>
https://owl2ndfloor.com/#exb

そしてアウルさんはお酒もコーヒーも美味しいお店です^^

私のお気に入りは、店主のトマさん手作り♪ モリモリのオムライス!!

トマト味の紅、バター味の白、カレー味の黄色が選べて、チーズ入りもチョイスできます^^ お好み焼きや焼きそばもありますよ♪お腹をすかして行くのもおすすめです^^

アウルさんはギャラリー&カフェバーで、随時展示をしたい作家さんを募集されています。

かなり破格の場所代だと思います。そして見にくる人も、入場料などはなく、ワンドリンクオーダーでゆっくり過ごすことができます。

店主のトマさんはほんわかあたたかいおじさまで、細々とした相談もしやすい方♪

とっても素敵な場所❤︎

このように表現できる場所があるのは、本当にありがたいことです。

これをお読みの作家の皆様、アウルさんで個展やグループ展をされてみてはいかがでしょう??^^ 私も何か企画してみたいなぁ〜〜

カフェ&アート&バー アウルセカンドフロア
https://owl2ndfloor.com/

それではまた!

上杉惠理子


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